興味深かったのはYahoo!を立ち上げる前の話から立ち上げまで。
この部分はネット制作に携わるものとしては非常に興味深いとともに楽しめました。
途中からM&Aと株価の話が中心になってしまったのがちょっと残念ですが、
Yahoo!の歴史を克明に記録していることは価値があると思います。
日進月歩のネット業界の中で熾烈な競争に翻弄されながら、被買収を嫌って独立独歩の道を歩き、ユーザーへの無料サービス等人々の役に立つサービスを提供しようとする使命感故に、幾多の試練と失敗を繰り返しながらも、ヤフーは、今日までブランド・ネームを維持し続けてきた。ドットコム・バブルで市場から退場して行った多くのネット企業との差を、翻訳者の意訳したこの本のタイトルが問うている。
買収を続けながら、ビジネス・モデルを変換し、巨大なポ!タルサイト、そして、複合的なネット産業への脱皮を図ってきたが、最大の転機は、ネットバブル絶頂時の対処の仕方。競争会社ネットスケープを買収し巨大なネット企業となっていたAOLが、アメリカの象徴・知と情報の集積タイムワーナーを買収し、IT知識情報コンプレックスに転換した。ヤフーは、バブルで株価が高騰し、企業価値が巨大化して居た時点、この千載一隅のチャンスに、M&A、株式交換等によって、何故、高度な複合企業を目指さなかったのか。良否は、歴史が証明するであろうか。
前人未踏のIT革命の中で、バブルに翻弄されながらイノヴェーターとして走りぬけたヤフーの物語は、ビジネス・スクールのケース・スタディの教材としても極めて面白い、と思いながら読ませてもらった。