SEというものに対する自分の意見が代弁されていることを確認して同感を持った一方で、「何を今更」という感想も持った。書いてあることの多くは、SEに特有のものではなく、一般企業のあらゆる分野における人材育成や自己啓発にそのまま適用されるものであると思える。そして私個人としては、より良くSEと付き合うための新たなヒントを見出すことはできなかった。
ただ考えてみれば、このシリーズがこれだけ世の中のSEの支持を受けている、ということは、ある意味では、失礼なようだが、やはりSEという職業は、世の中一般の物差だけでは測りきれないものであり、かつSEを擁するIT企業が如何に技術偏重の社員育成をしているのかとも改めて考えさせられた。
かように世の中一般の常識とも言える記述も多く、その点物足りない点はあるが、なによりもSEというヒトの育て方、使われ方は如何なるものなのか、ということを開発に直接携わらないユーザーが知るには格好の書であろう。これからSEと初めて付き合うユーザーの必読の書である。そして何よりもSEを育てるのはユーザーであるということも併せて申し上げたい。