本の構成としては、まず性が古今東西でどのような捉えられ方をしてきたかという話があって、具体的な「やり方」の部分は最後に書いてあります。なので、「前置きはいいから早くやり方を知りたい」というせっかちな人は、後ろから読むといいかもしれません(笑)。
一番とっつきやすく実用的だと思われる、ポリネシアンセックスのやり方を簡単に言ってしまうと、「あまりしょっちゅうやらず(4-5日は間隔をあける)、前戯にはたっぷり愛情かけて一時間以上して、挿入後は一体感が出る30分間以上は動かずじっとしている」というものになりますが、実際にこれをやってみると、一般的なピストン運動中心のセックスがとてもガツガツしたものに感じられて、物足りなくなってしまいます。それぐらい、ポリネシアンセックスは満足度が高いものです(もちろん、オルガスムもたっぷり味わえます)。
いわゆる刺激を中心とする「快感」の概念とは少し違う、一体感や愛情を中心とした「恍惚感」をセックスで得たい人にはオススメです。
僕と彼女はこの方法を覚えてからというもの、週末は部屋に閉じこもりっきりです(笑)。
この本は西洋のロマンティックラブ、古代中国やインドにおける性愛観についての考察をユーモラス、時に官能的に展開しながら飽きさせない。すべて簡潔に凝縮され無駄が無い。道教やタントラにおける性の考え方において現代人と根本的に異なる点はオーガズムに頂点を求めないということである。それが男性の性の頂点と考えていた私(女ですが)には衝撃的であった。そして著者は最終的にポリネシアンセックスに基ずく性の技法にたどり着く。それは恋人や自然に対する素朴な愛情に満ちている。現代の性愛に疑問を持ちさまよえる読者にとって最適の書ではないだろうか?