読者は各種の地図を作成する過程を経ることによって、
「MANDARA」の仕組みや機能を学ぶことができる。ソフト
内をブラックボックスのままにして、ソフトの機能や使い方
のみを学習させるのでは無く、大まかな仕組みや用いる
ファイルの種類、他のGISツールにも共通の用語説明なども
しっかりと押さえている。
本書は「MANDARA」をこれから利用しようとする人に限らず、
GISに入門しようとしている方にもお奨めの一冊。初心者の方
は一回と言わず、何度も反復して実践することを勧める。
ただ一つ、少し残念なのは「作成した任意の白地図から
地図(主題図等)を作成するという「MANDARA」の機能の
中でも最も自由度の高い機能について「章」を立てて説明して
いない点だと思う。「任意の白地図を描きスキャナなどで画像
ファイル化する」という過程を省いて、「画像ファイルから
主題図作成」という形でもいいので一つの章として採り上げて
欲しかった。
実際、本書を一通り読み終えた後、マニュアル
(公式webサイト上で配布されている)を読みながら白地図から
主題図を作成してみたが、本書で行った作業の一つ一つの意味、
ソフトの機能の繋がりといった部分が明確に見えてきた。最終
章にこれらの作業を加えれば「MANDARA」というソフトの仕組みや
機能を90%近く網羅・理解することができるのではないか。一通り
本書の作業を終えた方は「任意の白地図から地図を作る」という
機能に挑戦してみて欲しい。あらゆる分野にGISの可能性が見えて
くることだろう。