著者のプロレスに対する想いがヒシヒシと伝わってくる本なのは確かだし、著者のプロレスに対する改革心も感じる。しかし、暴露する事でしか自分の意向を世に伝えられないというのも疑問。著者はカミングアウトを推奨しているが、例えばアメリカのWWEという団体は一気にカミングアウトしたわけではなく、情報を小出ししながら準備期間を経てカミングアウトをしている。カミングアウトには準備期間というものが必要だと思う。この本のやり方だと、日本のプロレス団体に何の準備期間も与えずに意気なり暴露をしまくってるので、準備期間無しの意気なりカミングアウト状態である。これでは、現状のプロレス界が衰退してるのも頷けるのだ。もっとちゃんとした準備期間をもってカミングアウトをすべきだったと思う。つまり、やり方に問題があると思う。
こういう暴露本の存在は、やり方に問題があるので、今のプロレス界の衰退を後押ししていないとは全く言い切れない。それだけのリスクを背負って暴露してるわけだから、暴露する以上は改革を実行に移すという行動を実現させるべき。実行をせずに、暴露ネタをつまみに意見を述べるだけでは、興味本位の読者に本は売れても、今、現場で闘ってる人の首を絞めるだけにもなりかねない。このままでは、「ああ、こんなに暴露されてるおもしれー。」だけの本である。ホントに業界を良くしたいと思ってる人なら暴露から入る事は普通はない。この本の価値はファンに真実を伝えたという部分だけにある。
無茶苦茶えげつない所まで、フィクションと断りながら
「暴露」しています。
しかしながら、著者の「プロレス」に対する溢れんばかりの愛情、
その愛情ゆえの「暴露」であることは、ひしひしと伝わってきます。
「格闘技」ブームの昨今、
プロレスの進む一つの道を照らし出している、そんな1冊です。
しかし、欺瞞が永久に通用する、と信じること自体に無理がある。冷静にプロレスを鑑賞したい人には、彼の著作はいずれもおそらく必読であろう。
彼の3冊の著作により、私がプロレスについて持っていた、かねての疑問点の大方は解消したように思う。そんな私に唯一まだわからないのは、ルー・テーズがグレート草津を失神KOした試合である。テーズが勝つのは当然としても、草津はテーズと好試合を行うことによって、その後国際プロレスのエースとして売り出されるはずであった。団体の存亡を賭けた一戦がこのような情けない結末になった理由が、私にはわからない。単にテーズが提示条件をのまなかった(あるいは、国際プロレスにもはやそれだけの力がなかった)、ということなのだろうか。