内容が理にかなっており、何をどのようにすればよいかわからず、
埒が明かないでいる方にとって合格までの道のりを計画的に
のりきろうという方法は有効なはずである。
しかし、注意すべきことがあると思う。
これを実行したからと言って、必ず合格できるということはないだろう。
なぜなら、それぞれ目指す大学は違っているはずであるし、現在の学力、勉強時間、環境が違っているからである。
いささか失礼な発言にはなるが、
このように個人差があれば、成功する人もいれば失敗する人もいるはずである。
読んだ人たちが全て合格できるほど、受験は甘くないはずだ。
要するに
自分にあった勉強方法というものがあるはずであるから、
これらのすべての方法が全ての人にとって、
うまく当てはまるものではないと思う。
自分にあった方法を選び、実行していくことが
合格への近道ではないかと思う。
そのために、より要領の良い勉強方法を探し出すことに役に立つはずである。
追記として一言加えさせて頂くが
「譲歩逆説構文」は多くの著者が用いる方法で
決して胡散臭い方法ではなく、相手を説得するための
有効な手段である。
人によって程度の差はあるにしても、説得力のない文章を読み、
信じるような人は少ないはずである。
さらに重要なのは説得力の有る文章が書けることと、
内容が読み手にとって真実であるかどうかは全く別の問題であるはずである。
この本を信じて読み、内容の価値が読まれる方にとって有効であることを祈っております。
彼のほとんどの文章は、「確かに自分もバカだった、しかしこれをやれば伸びる!」と言うようなことを述べている。実は、この文章の書き方にこそコツがあるのだ。
そう、受験勉強をやったことがある人ならわかるかもしれない。代ゼミで国語講師をしていられる田村秀行氏の言うところの「譲歩逆説構文」である。
この文体は、一度相手の主張を認めておいて、それから「しかし」で切り返し、自分の主張をじわじわと相手に説得させる。それによって、単にひたすら自分の主張を強調する文章よりも、相手の心理に強く働き、説得力が増すのだ。
これはおそらく精神科医の氏が、いかに相手を説得させようかと言うことを医学的に突き詰めた結果おのずと行き着いた説得方法なのだろう。
そしてさらに、彼はこれを説得のみならず、相手を魅了する方法にまで昇華している。彼の考えをそのまま素直に受け入れてしまう人、それがこの文体に引っかかっているタイプだ。
確かに彼の言っている文章も、「暗記数学」以外の部分では多くが納得できると思うし、それは彼を大いに信じていいと思うのだが、この語り口はしばしば相手を混乱に陥れてしまうのだ。そしてそのように混乱する受験生は、彼の理論を信じて失敗した受験生として、毎年現れる。そのように失敗する受験生は、実に不憫であるが、彼の話には決して出てこないのである。
もしあなたが彼の話術に惑わされない自信があるのならば、この本を購入してよい。しかし、自分が影響されやすいと思っている方々は、この本を含め、和田式の受験勉強の本は読まない方がいいかもしれない。