まず、編集の仕方がわかり易いですね。最初に新聞広告によくあるような60以上の架空の金融広告を例として使用して、それぞれの金融商品について相当強烈な解説を加えています。これで、それを販売している金融機関からクレームが来ないのかな、と心配していますが。
投資信託の手数料が高いのは、少し金融商品の知識がある方なら分かりますが、一般的にはどうでしょうか。
資産運用のため、銀行の窓口で販売されている手数料のかたまりのような「ファンド・オブ・ファンド」を購入する際も、本書のような知識や理解を持っておられる方は少ないでしょうね。近年、金融工学を元に計算されたデリバティブ等を組み込んだ複雑な金融商品が急増していますが、その金融商品に対する知識は向上していないのが実情でしょう。
本書の冒頭に出てくる新聞や雑誌に掲載されていた金融広告の大多数は、そのような商品に手を出してはいけない、という警鐘をならしています。とても丁寧な語り口ですが、辛口な解説ですね。金融商品広告のウソを見つけたりする能力はこの本を読むことで確実に向上します。
筆者の書かれている中で「損をする危険性がほとんどなく、確実に大儲けできるような資産運用方法はない」とか、「客に有利な商品設計はそもそも無理」と書かれているところはとても共感しました。
一定の前提はありますが、筆者の言われるように自分で勉強して企業を選んで株式投資をするのが一番有利だと思います。そのためにもこのような良書をしっかりと読んでおかないとダメでしょうね。
銀行の窓口のお姉ちゃんに「こちらがお得ですよぉ〜」と言われて、わけもわからずファンド・オブ・ファンドの投資信託を言われるがままに買っちゃったりするあなた! あなたは”ぼったくられ”てます!今すぐこの本を読んで目を覚ましましょう!